いよいよラストラン！ #ワンマン車掌

2021.08.31 - ワンマン車掌の鉄分乗々↑↑

今日も鉄分上がっちゃう話をお届けします！

ワンマン車掌の鉄分乗々↑↑

今日は・・

「いよいよラストラン！」

です。

まだまだ暑い日が続くとはいえ、8月が終わってしまうと、やはり夏が終わってしまうという気持ちになりますよね。そして、鉄道界隈にも実は「終わり」の話題が・・。ある特徴の車両に関する長い歴史の終わりが近づいてきているんです。それが・・・、

「新幹線の2階建て車両」です！

新幹線の2階建て車両は、FMヨコハマ開局年の1985年に、東海道・山陽新幹線を走る100系に導入されたのが始まりです。2階席は、眺めの良さからグリーン車などが設置され、一部編成には食堂車も入りました。その後、東北新幹線200系の一部の車両にも、同じような2階建て車両が導入されています。

そして1994年、2階建て新幹線車両の歴史に大きな変化が訪れます。それが、JR東日本のオール2階建て新幹線「E1系」のデビューです！なんと、12両編成全ての車両が2階建てという驚きの車両で、座席の数は大幅にアップ！これまでにない大量輸送を実現しました。さらに、これまで2階はグリーン車など特別な空間というのが基本だったのですが、通常の指定席や自由席として座れるようになったのです！

そして、1997年にオール2階建て新幹線の二代目となる「E4系」がデビュー。初代のE1系が12両編成だったのに対し、このE4系は8両と短くなりました。しかし、2本を連結して16両編成として運用する事も可能で、16両の場合の座席数は1634席！ちなみに、東海道・山陽新幹線のN700系の16両編成が1323席なので、平屋の車両よりも300名以上が座れる事となり、高速鉄道としては世界一の定員数を誇る車両となりました。

このオール2階建て新幹線の愛称は「Max」。この車両が使われる列車には、「Maxとき」や「Maxやまびこ」のように必ず列車名の前に「Max」が付けられ、その名は多くの方々の耳に残っているかと思います。

しかし、その巨体ゆえに最高240km/hしか出せないE1系やE4系は、更なる高速化に対応することが出来ないなどの問題もあり、東北新幹線からは2012年までに引退。それ以降は活躍の場を上越新幹線のみにして運用されていました。さらに、もともと新幹線の車両は、デビューから引退までのサイクルが短い事もあり、E1系は2012年に完全引退。残ったE4系が日本で唯一のオール2階建て新幹線車両として活躍していたのですが、ついにこのE4系も秋に引退となりました。

気になるラストランの日程ですが、定期列車としては10月1日（金）が最後となります。その後、臨時列車で、10月9日（土）と10日（日）に「サンキューMaxとき&やまびこ」として新潟〜盛岡間を往復、10月16日（土）と17日（日）に、「サンキューMaxとき」として新潟〜東京間を往復して引退となります。

なお、上越新幹線停車駅の一部の駅のコンビニなどでは、このラストランに関するグッズなども販売されているほか、特設サイトも開設されており、定期運行ラストへ向けたカウントダウン、さらに職員の皆さんのメッセージ、これまでの歴史や豆知識など、たくさんのコンテンツが用意されています。ぜひ、ご覧ください！

【上越新幹線ラストラン特設サイト】

https://www.jreast.co.jp/niigata/maxlastrun

最高速度の問題や昨今の車両コンセプトなどを考えると、この先の未来、こういった車両が新たに新幹線で誕生する可能性はとても低く、残念ながらこのE4系が、「最後の2階建て新幹線車両」になるものと思われます。

ここ最近は上越エリアでの活躍が長かったので、ウィンタースポーツを楽しむ際に乗ったという方や、植松さんのようにフジロックに参戦するために乗ったという方も多いと思います。2階席に座った時の高揚感、1階席に座った時のいつもと違う視点。自由席の際、1階へ行くか2階へ行くかで悩む分かれ道感。他の新幹線車両には無いワクワクが詰まった車両でもありました。そんなMaxを楽しめるのもあと1ヶ月。会いに行かれる方や乗車・撮影される方は、ルールやマナーを守って安全に見守ってあげてくださいね！