プレイバック1985！パート2 #ワンマン車掌

2020.09.17 - ワンマン車掌の鉄分乗々↑↑

今日も鉄分上がっちゃう話をお届けします！

ワンマン車掌の鉄分乗々↑↑

今日は・・

「プレイバック 1985！パート2！」

です。

今年2020年は、FMヨコハマ開局35周年の記念すべき年！というわけで、開局年である1985年頃の鉄道事情をピックアップしています！

先月は、車両の冷房事情や喫煙車両の話でしたが、今日は寝台列車！

1985年頃というのは、全盛期ではありませんが、まだまだ寝台列車が走っていた時代！関西や中国・九州方面の列車は東京駅、東北や北陸方面の列車は上野駅から、距離の長い列車は20時間以上をかけて終着駅まで走っていました。

そして、その本数は、

東京駅・上野駅合わせると、なんと20本！

東京駅からの出発は16時台〜18時台が多く、

「さくら」「はやぶさ」「みずほ」「富士」

「出雲」「あさかぜ」「瀬戸」「銀河」

といった列車たちが、

そして上野駅は22時頃をピークに、

「ゆうづる」「はくつる」「あけぼの」「出羽」「北陸」

といった列車たちが毎日出発していました。

このほかにも、関西から九州や東北方面へ向かう列車もあり、数多くの列車が活躍していました。しかし、こういった夜行列車たちは、この先徐々に数を減らしていきます・・。

1985年当時、東海道新幹線にまだ「のぞみ」は無く、東京〜新大阪間は今よりも30分以上長く、3時間以上かかっていました。しかし、その後、新幹線は東北や上越方面も含め、どんどんスピードアップしていき、本数も増えていきます。

そして、羽田空港の新ターミナルの誕生など、飛行機網もどんどん発達していき、寝台列車としての一番の売りである、夜の間に移動することによる時間節約というメリットが少しずつ薄くなっていきます。さらに、安価な高速バスの充実も夜行列車には大きな影響をもたらし、車両の老朽化などを理由にそのまま廃止されてしまう列車が相次ぎました。また、牽引する電気機関車や客車の基地が壊されてしまった所もあります。

現在残っているのは、東京駅と出雲市駅を結ぶ「サンライズ出雲」と東京駅と高松駅を結ぶ「サンライズ瀬戸」。この2列車は、距離やダイヤ的に新幹線や飛行機といったライバルの影響を受けにくく、最後の定期寝台列車としてなんとか残っています。なお、東京〜岡山間は連結して走り、岡山で切り離してそれぞれの地域へ向かいます。なお、現在使っている車両は、電気機関車が牽引してもらうブルートレインのようなスタイルではなく、車両自らが動く電車で、色もブルーではないので、寝台特急ではありますが、ブルートレインとは呼べません。

そんな暗い話題の多い寝台列車ですが、ここ最近、明るいニュースも出てきています！というのも、この「列車に泊まって旅を楽しむ」という行為が少しずつ見直されており、その筆頭が高級クルーズ列車の「ななつ星」「瑞風」「四季島」などです。どれも車内に宿泊して過ごすという旅のスタイルで、「人生で一度は乗ってみたい！」と、高額にもかかわらず人気となっています！

そして、さらに今月、新しい夜行列車が誕生しました！その名は「WEST EXPRESS 銀河」！定期列車ではありませんが、京都・大阪〜出雲市などを結ぶ夜行列車で、本来は5月にデビューする予定でしたが、コロナの影響で延期となり、いよいよ今月デビューとなりました。この列車は、「ななつ星」などの高級列車とは違い、普通のホテルに泊まる旅行プランと同じくらいの金額で乗る事が可能です！

車両は、国鉄時代から活躍していた117系車両を外装・内装ともに改造しており、個室やファミリーで使える部屋のほか、上下２段のベッドという号車もあり、往年の寝台列車を思い出すようなインテリアになっています！

このように、「時間節約」という役目から、「旅を彩るアトラクション」という役目に変わっている寝台列車。これから先、新しい定期列車の誕生というのは難しいかもしれませんが、観光的な要素を持った列車には、まだまだ伸びしろがあるのではないでしょうか。是非、期待したいところです！