大改編は突然に！

2024.11.12 - ワンマン車掌の鉄分乗々↑↑

鉄道開業の地・横浜から、

今日も鉄分が上がっちゃう話をお届けします！

ワンマン車掌の鉄分乗々↑↑

今日のテーマは・・

「大改編は突然に！」

です。

先月、鉄道ファンの間で、節約旅行でお馴染みの あの切符 に関する大きなニュースが話題となりました。その切符とは・・「青春18きっぷ」です！

節約旅行では必ずと言っていいほど名前が出てくる「青春18きっぷ」。1980年代に登場し、鉄道ファンでなくても使った事があるという方も多いかと思います。ところが、この切符のルールが大きく変わる事になったのです！

まず、2024年・夏シーズンまでのルールをおさらいしておきましょう。この「青春18きっぷ」は、日本全国のJR線の普通・快速列車の普通車自由席、BRT(バス高速輸送システム)、JR西日本宮島フェリーを自由に乗り降りできる切符で、価格は12050円です。

この切符で勘違いしやすいのが、たとえ別途で特急券を買ったとしても、この切符は乗車券の代わりにはならないという点です。特急や新幹線に乗車したい場合は、乗車券も購入する必要があります。（一部例外あり）

そして、1枚の切符で5日分(5回分)の効力があり、1人で期間中に5日分使用するという使い方のほか、全員が同じ行動をするのであれば、1人あたり1回分という計算で、1枚の切符を複数人で共同使用する事も可能でした。

ところが、次の冬シーズンの「青春18きっぷ」のルールが、大きく変わると発表になったのです。

①　自動改札機が使えるサイズに変更

これまでの「青春18きっぷ」は、通常よりも横長のサイズで自動改札機には対応していませんでした。そのため、必ず有人改札を通過する必要があり、場合によってはインターホンによる遠隔対応など、入出場に時間がかかる事もあったのですが、自動改札を通過できるサイズとなるため、一般の紙の切符利用時と同様の使い方が可能となります。

②　5日間用のほか、3日間用も設定

これまでの青春18きっぷは5日間用のみでしたが、新たに「3日間用」が誕生します。価格は、5日間用がこれまでと同じく12050円なのに対し、3日間用は10000円となります。

③　有効期間が「使用開始後、連続する3日もしくは5日間」に変更

これまでの青春18きっぷは、夏シーズンの購入であれば、その夏シーズンの期間内に使い切ればいいというものでした。そのため、7月の下旬に2日分使用し、8月の下旬に残りの3日分を使用するなどという使い方も可能でした。

ところが、次の2024・冬シーズンの青春18きっぷは、有効期限が「利用開始日から連続する3日間もしくは5日間」に変更され、使い始めると強制的に有効期間終了のカウントダウンが始まる事になりました。そのため、3日間用であれば使い始めた日の翌々日まで、5日間用であれば使い始めた日の4日後までとなります。

これに伴い、1度使い始めると強制的に券を使い切ってしまうため、これまでのようなシーズン期間内で日を空けての利用、さらに、同一行動グループでの共同利用も出来くなります。

DJのあみちゃんも、お母さんと2人で長野方面へ行った際は、1枚を共同利用して1泊2日で向かったので計4日分使用。そして、残った1日分は別日に1人で小旅行・・なんて使い方でしたが、こういった使い方が出来なくなるのです。

この「③」の変更は、これまでの利用方法を大きく変える変更で、鉄道ファンのみならず多くの節約旅行経験者に衝撃を与えました。特に、SNSなどでは「学生や若い人のグループでの節約旅行という文化が途切れる」であったり、「1泊2日や日帰りを繰り返すような小さな旅行が出来なくなる」などの投稿が相次ぎました。

確かに、これからは、一度使い始めると強制的に有効期間のカウントダウンが始まるので、青春18きっぷで元を取るには、思い切って一気に移動するような行程が必要となり、これまでとは違う工夫が必要になりそうです。

これまで大きな変更がほとんど無かった「青春18きっぷ」。今年の夏シーズンの販売発表の際も、発表時期が比較的遅かったため、SNSなどでは廃止説が囁かれるなど、近年多くのみなさんがその行方を気にしています。

この変更は寂しくもありますが、今までが格安で奇跡のような切符だったので、この時代の変化を考えると、ルールが厳しくなる実質的な値上げはやむを得ないという気にもなりますが、みなさんはどうでしょうか？