どっちでもOKなマルチプレイヤー! #ワンマン車掌
今日も鉄分上がっちゃう話をお届けします!
ワンマン車掌の鉄分乗々↑↑
今日は・・
「どっちでもOKなマルチプレイヤー!」
です。
5月6日、京浜急行で新しい車両がデビューしました!車両の形式は新1000形1890番台。京急が長年導入している新1000形シリーズの一員ですが、この車両には、京急では初となる大きな特徴があります。それが・・・、
「座席の向きが縦にも横にもなるんです!」
そもそも、通勤列車の座席には色々な形状があり、一番シンプルなのは、全員が窓ガラスに背を向けて横7人などで座るタイプ。このタイプの座席を「ロングシート」と呼びます。一方、新幹線や特急列車のように、進行方向と同じ向きに座ったり、ボックスシートの用に対面して座る事が出来る座席の事を「クロスシート」と呼びます。
どちらにもメリット・デメリットがあって、ロングシートのメリットは、車内スペース的に通路を広く取れるという点。一方、デメリットとしては、長距離乗り続けるのにはあまり向いていません。クロスシートのメリットは、通勤列車とは違うプレミアム感や通勤ライナーなどにも使えるという点。一方、デメリットは、立ち客が混雑しやすいという点です。そのため、首都圏エリアは、混雑防止の観点からほとんどの通勤車両がロングシートなのに対し、関西エリアは、地形的に鉄道の競争が激しいため、各社、優等列車にクロスシートの車両を投入して、シェア獲得の火花を散らしています。
そんなロングシート・クロスシート事情ですが、ここ最近、首都圏の鉄道各社で、どっちでも可能な車両の導入が相次いでおり、東武鉄道の50090型や70090型、西武40000系、京王5000系、東急6000系や6020系など、たくさんの車両たちが活躍しています。
ちなみに、どうやってロングとクロスの両方を実現しているかというと、ロングの状態は、通常よりも1人少ない6人がけとし、2席ずつ区切られています。そして、クロスの状態は、その2席ずつが90度に回転して進行方向と同じ向きになるという仕組みです。なお、車両の端にある3人がけの席は動かず、クロスシートの時もそのままで運用されます。
なぜ、こういったマルチタイプの車両が首都圏エリアの鉄道会社に相次いで導入されているかというと、ここ最近、私鉄各社では、通勤時間帯に座って通勤が出来る、「通勤列車以上、有料特急未満」という「有料座席指定列車」の導入が相次いでいるという事情が関係してきます。ここ10年で、東武の「TJライナー」「THライナー」、京王の「京王ライナー」、西武の「S-TRAIN」、さらに通常の列車のうち1両だけが有料座席という東急の「Qシート」など、多くの有料座席指定列車がデビューしました。
ところが、ライナー専用の車両を作ってしまうと、日中はライナーが無いので活躍の場がありません。だからといって、日中時間帯の通常の列車に充てると、クロスシートは混雑に拍車を掛ける可能性があります。鉄道会社としては、効率的な車両のやりくりをしたいけど、混雑は悪化させたくないもの。そこで、椅子が動けばマルチに活躍出来る!と、この座席タイプの車両が各社で導入されているんです!実際、今回京急に導入された新1000形1890番台も、朝は有料座席指定列車「Wing号」に固定で入っています。まだデビュー直後だからか、鉄道ファンの目撃情報でも、今のところロングシートの列車に使われたという情報はありませんが、今後マルチな運用になっていくものと思われます。
この、どっちのスタイルの座席にもなれるマルチプレイヤーな車両。先程もお伝えした通り、各社ともロング状態にしている時は、7人がけではなく6人がけとなります。しかも、椅子の形は「2人がけ×3つ」という状態になるので、通常のロングシートとはちょっと違い、手すりなどがあるプレミアムなロングシートになります。座れたらラッキーですよ!
さて、本日、車掌がお届けしたナンバーは、
「さかともえり」の『どっちでもIN』でした!
1996年にリリースされたこの曲は、どっちの向きからでもケースに入れられるカセットテープのCMソングとしてリリースされた楽曲でした!
というわけで、
今日もご乗車ありがとうございました!
この回の模様は、5月18日(木)の29時まで
radikoの↓タイムフリー↓で聴けます!
18:00ジャストから始まってます!
次回もお楽しみに!
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「チクっちゃった!!」 #安斉かれん #てくかれ(安斉かれん てくてくかれんだー)